BAR BUS 常陸野 前編

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2024年の3月だかに面白いニュースが流れた。バーカウンター付きバスを走らせて木内酒造所有のウイスキー蒸留所、ビール醸造所、日本酒酒蔵を巡る日帰り旅行のバスツアーが開始されるとのことだった。
おそらくだけど木内酒造の日本酒よりも「常陸野ネストビール」の会社と言った方が有名な気がする。フクロウマークのこのビールは日本でもそこそこ有名で海外にも輸出されているので以外と海外の方の認知度も高い。

このバスツアーは個人的には刺さりまくりのツアーなのだが問題は値段である。24,800円もするのだ。最低催行人数は4人なのだがちょっぴり高額なだけに集まらないこともあるらしく、昔は木曜・土曜・祝日の運行予定だったものが、隔週の土曜日のみに変わってしまったようだ。
そんな中たまたま今後の予定を確認していたところ「催行決定」の文字が出ていたので、思わず予約してしまったのである。

集合は朝の10:00に秋葉原にあるSEEK BASE「常陸野ブルーイング 東京蒸留所」だ。てっきりお店で受付するのかと思っていたら、直接バス車内で受付が正解だった。搭乗するバスは間違えることはないだろう。かなり目立つバスである。
出発時間は10:00なのだが受付開始は9:30である。もしも参加するなら9:30に乗車をお勧めする。なぜなら飲み放題なのは間違い無いのだが、バス走行中は提供されない。
出発前の30分も飲み放題だ。最も長く停車しているため勝負の時間でもある。
今回は自由席だった。25席あるのだが参加は10名だったので広く使えた。話を聞くと6~7名が多いらしい。
3A3Bはバーカウンターと最も近い場所だ。前に席が無くスタッフとの距離も近いのでお勧めだろう。ただ停車中は目の前に人が集まる場所でもあるので若干落ち着かないかも知れない。
次点は6A6Bの席だ。実は他より席の間隔がちょっと広い。景色を楽しむならAB席側(進行方向左側)の方が良く、隣の6D6E席は非常口席なのでちょっとハズレだ。

最後尾列は最も席の間隔が狭かった。しかも座席がちょっと高くエンジンのある場所なのでこちらもお勧めしない。ただ大人数で記念写真を撮るならここだろう。
ということで一番落ち着けるのが6A6B席になるだろう。ちょっとバーカウンターまでの距離が長いのが難点だ。

乗車すると専用タンブラー、水500ml、おつまにおかき少々、ビニール袋が入った専用バックが頂ける。特に準備は必要無いのだが自前で水500mlとおつまみを追加で用意しておくのが良いだろう。おつおつまみはCRATZペッパーベーコンあたりがお勧めだ。飲める量が違うし、頂けるおかきだけだと物足りないだろう。
あと朝食に発酵食品は避けた方が無難。特に「納豆」は酒蔵には厳禁で菌が繁殖してしまうのだ。場所柄サービスエリア等で納豆の提供があるが、バス内でも酒蔵でも食べないように注意を受ける。ここ以外での酒蔵でも最低限のマナーなので気をつけよう。

本日のオーダはこの通りだ。上から攻めるとする。

「1.常陸野ネスト 季節のビール」は今回は「ゆずピリカ」だそうだ。こちらは基本的に直営店限定なのだがBAR BUSで頂けるとは思わなかった。スパイスビールのカテゴリになるのでいつもは2杯目以降に飲むことが多いのだが、ウェルカムドリンクとして頂く。
ゆずと山椒が効いてて美味しい。持ち込んだCRATZを1個を頬張ると、たちまちビールは消えて無くなった。10分もかかっていない。
すぐに「2.常陸野ネスト ホワイトエール」を頂く。こちらは小麦のビールだ。似たカテゴリだとヒューガルデンになるだろう。いくつかのビアカップで金賞を取っている常陸野ネストの顔とも言えるビールだと思う。
こちらも10分かからない。CRATZは偉大なおつまみである。
まだ客待ちの状態で、エンジンがかかってきた状態だ。

すぐに3杯目のウイスキーに移る。
「3.日の丸ウイスキー Signature 1823」のハイボール。既にストレートで楽しんでいる方もいらっしゃったが、まだその域に達していない。
日の丸ウイスキーの名前は知っていたが実は初対面だ。9:50頃に全員揃ったので早めにバスが出発することになった。ちょうど良い。ゆっくりと味わうこととする。
ひとまず香りを楽しんだ後、飲んでみる。感想としては「非常に若い」だ。メジャーどころで最近多く出回るようになったノンエイジ品よりもさらに若い印象を受けた。年数が経てば良いという物では無いが、まだこれと言った特徴に薄い。ウイスキーであることには間違いは無いがまだつぼみのようなイメージを持った。
ウイスキー事業に参入したのは2016年とのことなので、ボージョレヌーボーの様にこれからが楽しみなのであろう。

だいたい10:40頃に守谷SAに到着した。3杯目のハイボールも当然空になったのだが、意外とまだ氷が残っている。
裏を見ると、LIVINGの文字があった。おそらく真空断熱ステンレスタンブラー 450mlでロゴを追加した物だろう。普段使いとしても良さそうである。
タンブラーは使い回しなのだが軽くゆすいでくれるので、ビールとハイボールを入れ替えで飲んでも大丈夫だ。

トイレもあるのだがバーカウンターの隣だ。なぜか中央に配置してあり、入るのはバレバレなのでちょっと恥ずかしい。そのためサービスエリアでのトイレタイムは重要である。
SAでのトイレから終わると「4.日の丸ウイスキー Sakura Ra」だ。皆さん考えている事は同じなのでバーカウンターは大渋滞である。全員つぎ終わるまでバスは発車されない。
こちらはさくら樽を使った物だ。「Signature 1823」との味の違いがわかったが、もしかしたら言われなければ気がつかない感じで、こちらも印象としては「若い」ゆっくりと味わいつつ11:30を過ぎた頃、「八郷蒸溜所」に到着した。
既に4杯飲んでいるのだが、これからが本番である。全然まだ物足りない。

中編へ続く

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