MS-DOSの時代から、日本語変換と言えばATOKだ。MS-DOSの時代は群雄割拠で様々なFEP(当時の日本語変換はこう呼んでいた)があったが、現在はMS-IME、ATOK、Google 日本語入力あたりに集約されてしまった。
別に物書きでも無いのに、30年以上もATOK一筋である。
今の日本語変換は連文節変換が一般的である。長い文章も一気に変換してくれる便利な機能だ。ただ残念ながらMS-DOSの時代は連文節変換の機能が弱く、切り分けが発生してしまうと連文節変換はかえって面倒だった。そのため単文節ごとにいちいち変換することが多かった。直前に確定した単語に対する候補が表示されるので、慣れてしまえば学習機能もあったので、そう面倒でも無かった。
今思うと、その時代を知っている事が良くなかったと思う。実は未だに入力は単文節変換である。日本語の入力5~6文字ごとにスペースキーを押して変換している感じだ。しかもDOSの時代のATOKの配色のままで無いと落ち着かない。入力文字は青色だし変換候補は反転した水色だ。さすがにファンクションキーの使い方などはMS-IMEに準拠させている。
MS-DOSの時代は、そもそも日本語入力をあまりしなかったと思う。インターネットが普及してWindowsになってからだ。検索するにも日本語入力が必要だし、メールを打つにも入力が必要だ。とにかく文章を打ち込むことが増えた。
そのためかWindows普及当初はジャストシステムもCMを良く放送していた。ATOKでは「入れ立てのお茶」と入力したときに、MS-IMEだと「入れた手のお茶」という変換になるよ!と内田有紀が小馬鹿にするテレビCMがあったものだ。
その後、MS側も「淹れ立てのお茶」が正しいと反撃したこともあった(トラウマか今でもMS-IMEはデフォルトでそう変換される)
ワープロと言えば一太郎だが、自分は一太郎が欲しいわけでは無かった。ATOKが欲しかったのである。ATOK単独のライセンスもあったが、一太郎込みでもそう値段が変わらなかった。一緒に買った方が何かと得だった。
Windows95になって初めて登場したのが、一太郎Ver.7である。もちろん付属のATOK10が目的だ。乗換版よりバージョンアップ版の方が安かったが、なぜか店頭では乗換版の方が安く「Lotus SuperOffice」の乗換ということで購入した。数千円程度と大変お買い得だった。DOSの時代は定価で58,000円である
早速導入したATOK10には満足したものだ。ただ一太郎本体は起動してみたくらいで、ほとんど何も使わなかった。ESCキーでのメニュー表示など、操作性はDOSの時代を意識させるものだった。
たしか1996年10月頃の事である。
安いのには理由があった。翌月すぐにジャストシステムから郵便物が届いた。
何でも「一太郎7 /R.2 for Windows 95」を販売するので、CD-ROM版は1,000円でアップグレードできるとのことだった。しかも「一太郎7インターネットボーナスパック」も販売するとのことだった。Netscape Navigator 3.0やIBMホームページ・ビルダー等のソフトが色々入っていて9,800円とのことだった。
ボーナスも出たところだったので仕方なく両方買った。1996年12月頃の事である。
そうしたら、1997年2月に「一太郎Ver.8」を発売するとか言う、ふざけた郵便物がまた届いた。
バージョンアップには「一太郎8バリューパック」を買え!8,000円とかいうものだった。電子辞書が同梱されていたため、結局買ってしまった。
半年もしないうちに何本も買わされたため、結局Windows2000のPCに買い換えるまで、このバージョンで過ごすことにした。
結局バリューパックの電子辞書が便利で、一太郎では無くATOK単体ライセンスとして、そちらの方もバージョンアップし続けた。変換候補が増えて便利だし辞書として意味が調べられるのだ。
なんだかんだで今まで一番ソフトウェアにお金を払ったのはジャストシステムだろう。
ちなみに今はサブスクリプションに移行してしまい、バージョンアップができない。どうしても抵抗があるのでATOK単体ライセンスのATOK17を使用し続けている。それで困らないことに気づいてしまった。
もしもATOKを卒業するときは、連文節変換を覚えたい。。。
コメント