リュウゼツランの開花ラッシュ

この記事は約3分で読めます。

100年に一度しか咲かないと言われている「リュウゼツラン」だが、全国で相次ぎ開花しているらしい。
本場メキシコでも15年程度に一回の開花だそうなので、珍しいことには変わりない。

リュウゼツランと聞いて、品種がとても気になるのが酒飲みである。
一般的な「ブルーアガベ」と呼ばれる品種ならわくわく感でいっぱいだ。正式名称は「アガベ・アスール・テキラーナ・ウェーバー」と言えばわかるだろう。
テキーラの原料である。

メスカルというお酒の種類がある。「リュウゼツラン」を原料としたメキシコの蒸留酒を指すのだが、テキーラもメスカルの一種だ。
「テキーラ地方のメスカル」で「ブルーアガベ」を使ったものだけがテキーラと名乗れる。
「ブルーアガベ」を使っていてもテキーラ地方産でなければテキーラでは無いし、テキーラ地方でも「ブルーアガベ」でなければテキーラとは名乗れない。
スパークリングワインの中で、シャンパーニュ地方で造られるものをシャンパンというのと同じである。

テキーラの基本的な飲み方は、塩とライムを使う。
親指と人差し指の間に塩を置き舐めた後、ライムを吸ってテキーラを飲み干すのが一般的だ。このときかけ声として「サルー!」と言おう。乾杯の意味だ。
ただこの作法も人によりかなり違うので、順番もやり方も気にすることは無い。テキーラは楽しく飲めれば良いのである。罰ゲームとして使われることもあるが、それは残念な飲み方なので遠慮して欲しい。
ただ先にテキーラを飲み干してから、申し訳なさそうな程度で塩とライムを舐める奴は少々ヤバい奴が多いので近寄らない方がいいだろう。

テキーラで有名なのは、クエルボとサウザだ。
現在は和解しているが、二つの蒸留所間で頻繁に殺人事件が起こる程争いが絶えなかった。クエルボの女性とサウザの男性が結婚したことにより、今では良きライバルとしてお互い切磋琢磨している。
数奇な運命による愛の物語は面白いのだが、それはまたの機会にしよう。
日本ではアサヒビールが「クエルボ」、サントリーが「サウザ」で争っている。
お店で飲むときにビールを出すメーカーとテキーラを出すメーカーは、営業争いの関係でほぼ一致している。なんとなく出入りの業者が分かるので余裕があったら比べてみるのも面白い。
もちろんBARなんかは両方あるけど。

だれでも1本くらいは自宅の冷凍庫に蒸留酒入れておくと思う(と信じている)が、その中の一本がこの「サウザ・シルバー」だ。ちなみに自宅は4本入っている。
これも旧ラベルである。
2021年にラベルが変わったが中身は何も変わっていない。実際に飲み比べしてみたが全く何も変わらなかった。旧旧ラベルも所有していたが、それとも変わりがが無かった。
ただ悪徳サイトでは、こいつもプレミアムをつけて販売しているので気をつけて欲しい。ボトルコレクターで無い限り、その価値は全くない。
自宅では一番安いのでカクテルなんかの材料に使っている。もう少しちゃんとしたメスカルはストレートかロックの方が美味しいので常温保存している。

ところで何で花が咲くのが話題になるほど、こんなに日本に「リュウゼツラン」があるのだろう。
絶対にテキーラを密造したかった人が植えたに違いない。

コメント