銀嶺月山 純米大吟醸 斗瓶囲い

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この日本酒は山形県寒河江市にある月山酒造のお酒です。

銀嶺月山 純米大吟醸 斗瓶囲い

まずはちょっとだけ日本酒の基礎を説明。
純米が付くお酒と付かないお酒の違いだけど、醸造アルコールを含むか含まないかの違いになります。
純米酒は米、米麹、水のみで作られたお酒です。そのため出来た年などで微妙に味が変わってきます。そのため日本酒の玄人好みです。
対して純米が付かないお酒は、純米酒の味を調えるためほんの少し醸造アルコールを添加したものです。そのためスッキリとした味わいで雑味も少ないです。
戦後、三増酒という粗悪なお酒が大量生産されたため、年が行ってる人ほど醸造アルコールが入ったお酒はダメだという人が多いですが、偏見を持たずに楽しんでください。

大吟醸とは日本酒として最高ランクに位置付けられており、精米歩合が50%以上のものを言います。
お米の外側を削って、半分だけ残した物を使います。
お米の中心の白濁部分だけを使って、半分はお酒として使いません。
この精米歩合が高い物ほど金額が高くなる傾向があります。

この日本酒は純米酒であり大吟醸でもあるので「純米大吟醸」と呼ばれます。
さらにこの日本酒は酒米で有名な「山田錦」を使っていて、精米歩合35%と1/3しか使わない大変贅沢なお酒になっています。

そしてあまり聞かない「斗瓶囲い」ですが、「斗瓶取り」とも言われます。
発酵を終えて生酒ができたときに酒と酒粕に分ける「搾り」行程があります。一般的に圧搾機を使ったり遠心分離機をつかったりするのですが、この日本酒は古来からの方法を使います。
できあがった生酒を袋に詰めて、それを吊り下げるだけです。
自分の重みで滴り落ちる雫のみ集めて一切圧力はかけません。
雑味がなく華やかな味になるのが特徴ですが、ただひたすらに手間暇がかかります。
そのため金額も少々お高く、特別なお酒や高級酒にしか使われません。
その生酒を一斗瓶(18リットル)に集めたものを、特に「斗瓶囲い」といいます。

この一斗瓶に集めたお酒ですが、当然にいくつかの瓶に分かれます。
そしてそれぞれ微妙に味が異なり、特に厳選した物を鑑評会に出品したりします。
まさにその蔵の至宝です。
通常はあまり出回ることはありません。もしお店で「斗瓶囲い」を見つけたら是非飲んでみてください。

さて「銀嶺月山 純米大吟醸 斗瓶囲い」ですが、辛口でも甘口でも無く非常に上品な味わいで吟醸香はとてもフルーティー、しかし甘ったるくなく余韻が楽しめるお酒でした。

この日本酒は賞も取ってます!

  • iTQi-優秀味覚賞(Superior Taste Award) 三ツ星
  • 純米酒大賞2017 金賞受賞

優秀味覚賞とは味覚に優れた食品・飲料品を選定する食品コンクールのことです。
その中でも三ツ星を受賞していて「極めて優秀」という評価になります。
クリスタル味覚賞は3年連続で3ツ星を受賞した製品、ダイヤモンド味覚賞は10年間で3ツ星を7回受賞すると取れます。
一応、モンドセレクションは食品分野中心の技術や品質を評価する賞ですが、iTQiは味を評価基準にしています。
なぜか両方ともベルギーのブリュッセルに本部があって、それなりの応募費用がかかり日本のメーカーはかなりの確率で受賞している。そんな賞です。。。

純米酒大賞も日本のとある会社が主催していたのですが、今はもう無い様です
2017年の出品数は204点あり、うち45点が金賞、4点が最高金賞に選ばれました。
グランプリはさすがに1点のみという賞なので、権威があったのか疑問です。。。

最後ちょっとディスってるけど「この酒はとてもおいしい」です
さすが桐の箱に入っているだけあります。滅多に味わえるお酒ではありません。
権威付けを信じて評価する人が多いので、酒は自分がおいしいかで評価してくださいね!

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