ドメインブローカー

この記事は約3分で読めます。

このサイトのドメインはご存じの通り「nouno.com」だ。
ドメイン名は1990年代後半位から既に売買されており、今でも投資の対象になっている。
実は国内のオークションサイトでも気が触れているとしか思えないほど、高額で出品されている。
海外には過去に乗っ取り事件もあり、そのドメインで荒稼ぎをした事例もあるのだ。

ドメインが高額になる条件は、

  • インターネット初期から存在するトップレベルドメインであり、特にgTLDと呼ばれるドメインであること .com .net .orgの順で価値があり個人でも購入ができるもの
  • とにかく短いドメイン名であること。3文字のgTLDドメインはもはやオークションでしか手に入れられない。.jpも貴重だ。
  • 言語を問わず意味のある単語であること。5文字以下で意味のある単語はもはや無いとまで言われている
  • 維持されている期間が10年を超えていること

などがある。
実は「nouno.com」も価値がそこそこ高い。実は上記条件を全て満たしているのだ。このドメインはそろそろ22年周年を迎える。

2年くらい前だったか、とあるドメインブローカーからオファーがあった。
そこそこ有名な企業だ。日本にも支社がある。
英文メールだったが、珍しくSPAMフィルターに引っかからなかったので読んでみた。
どうやら「nouno.com」を欲しがっているクライアントがいるようで、是非ドメインを売って欲しいということだった。「まずは$2,500(今の日本円で40万円位)でどうだ?まぁこれじゃダメだろうからカウンターオファーをくれ」という内容だった。
怪しいこと極まりなかったけど、念のためメールを詳細に調べたら発信元はそのドメインブローカーで間違いがなかった。たぶん本物だ。

面白そうだから返事をしてみようかと思ったけど、既に愛着のあるドメインなので金額を積まれても売る気は無かったので無視した。すると数日ごとにメールがあるのだ。自分の素性やロボットのメールでは無いこと。もし売却するならフォローに抜かりは無いことなど、一生懸命な感じのメールではあった。ただやっぱり面倒なので無視し続けた。

3週間後くらいに「これで最後だ。$3,750(今の日本円で60万円位)でどうだ?結構破格だろ?せめて返事をくれないか!」というメールが届いたが、結局無視をしてそれが本当に最後メールとなった。彼は諦めたようだ。
実はこのドメインブローカーは、ドメインの価値を教えてくれる無料サービスを行っている。日本語もOKだ。そこで検索した「nouno.com」の価値がこれだ。

$4,208(今の日本円で67万位)である。価値は当時とほとんど変わらない。破格なら、せめてこの金額から始めてもらえれば返事くらい書いたであろう。

実は返事をしなかった理由が、もう一つあった。彼のメールのタイトルには「unouno.comを売って欲しい」と書いてあったのだ。なぜか最初の「u」一文字多いのである。メールアドレスはきちんと「nouno.com」で届いていたので、果たして彼は本当に「nouno.com」が欲しかったのだろうか。今でも謎である。

コメント