ラグジュアリーなボトルデザインが特徴的なフランス産のウオッカだ。中央の灰色雁のイラストは透明になっており、そこからボトル裏に描かれているイラストが透けて見えるようになっているのだ。さすがフランス、おしゃれである
この写真はBARで撮ったものでは無い。もちろん自宅だ。このボトルライトは顔なじみのBARが移転する際、マスターから直々にいただいたものである。こちらも非売品で今は中々手に入らない。
ウオッカとは穀物を原料として蒸留したもので、四大スピリッツ(蒸留酒)の一つである。他は「ジン」「ラム」「テキーラ」だ。
実のところウオッカと消毒液との違いはアルコール度数の違いと、最後にシラカバの活性炭でろ過したかどうか位である。消毒液はアルコールに添加物が加えられ、まずくなって飲めないので酒税もかかからないようになっている。薬局で買える添加物無しのエタノールを酒代わりにしようと考えるアル○の方もいるが、しっかりと別の税金がかかり普通の酒と変わらない金額となる。良く考えられている物だ。
さて、このグレイグースだがオーセンティックバーと呼ばれる、ちょっと初心者にはハードルが高いBARで良く使われている。逆にスポーツバー的な所ではまず見ることは無い。見るからに高そうなウオッカだが、実際に高いのである。最近は円安でさらに高くなっていて、本当は並行輸入品で安く買えるものの、酒屋との付き合いで仕方なく酒屋から買っているBARも多いのだ。
味は他のウオッカとは一線を画している。アルコール度数は40%と高いがアルコール臭さは少ない。ストレートで飲んでも上品な味だ。逆に物足りない感じがする人もいることだろう。
グレイグースはストレート等では無く、カクテルの材料として使われることの方が多い。フレッシュフルーツのカクテルを飲むと格別だ。おそらく一度は名前を聞いたことがあるスクリュードライバー等がおすすめである。スクリュードライバーとは、オレンジジュースとウオッカだけで作った簡単なカクテルだ。油田で働いているオジサンが、我慢ならずウオッカにオレンジジュースを混ぜて、手持ちのねじ回し(スクリュードライバー)でステアして飲んだのが始まりとされている。名前だけで本来おしゃれ感ゼロのカクテルだ。
しかしながらオーセンティックバーのバーマンの手にかかれば全くの別物となる。生のカルフォルニア産オレンジを搾って、このグレイグースと合わせると居酒屋で知っているスクリュードライバーとの違いに驚くだろう。生のオレンジが非常に引き立ちおいしいのだ。他にウオッカを使うカクテルもこれを使っていれば間違いない感じで万能だ。
ただし実際にBARで頂いたときは、チェック時の金額に驚いてはいけない。
BARで飲めない楽しみ方であれば、ホッピーがおすすめだ。ホッピーと言えばキンミヤ焼酎が有名だが、これをグレイグースで作るのである。それも白黒2種類を使ったハーフアンドハーフがいい。まずホッピーを2種類使う贅沢さと、素材の味を生かすグレイグースを使うのは非常にマッチするのだが、BARのイメージとは全く合わず、いかんせん自宅で無ければ味わえないだろう。
もしBARにホッピーが置いてあれば行ってみたい。
グレイグースは冷凍庫で冷やすと尚良い。もちろんグラスもで、いわゆる三冷だ。このウオッカはボトルがスクリューでは無くコルクとなっている。格好良くボトルのまま入れると良いのだが横に入れる場合は漏れるのでラップでしっかりと保護する必要がある。失敗すると冷凍庫が消毒液の香りで一杯になり匂いも取れないので、初心者にはお勧めできない。
もし試すのであれば、グラスに適量のグレイグースを入れてラップしてから冷凍庫に1時間以上冷やすのがおすすめ。そこによく冷えたホッピーを注ぐのだ。氷は入れてはならない。
いつもと違うホッピーを楽しめると思うので、是非試して頂きたい。
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