あやしい電話

+1(844)から始まる電話番号から携帯電話宛に電話がかかってきた。国際電話を使った詐欺電話である。

今使っている携帯電話の番号だが、一応セキュリティーのために必要が無い限りサービスの登録や開示をすることはない。可能な限り固定電話の番号で登録するし、必要な場合はサブ回線の携帯番号を登録している。固定電話もわざわざナンバーディスプレイの契約もしている位だ。

とある銀行は「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に関するガイドラインを踏まえ、お客さまに関する情報やお取引の目的等について定期的かつ継続的に確認させていただいております。」と本人確認資料を提示させ、携帯番号の登録が必須だった。まぁ登録は仕方のない事と判断した。
1か月後くらいだろうか？しっかりサブ回線の方に銀行から営業電話がかかってきた。詐欺みたいなもんで、もう銀行ですら全く信用していない。

さてあやしい電話だが、主回線宛に知らない番号が表示されていれば当然ながら出ることはまずない。ただ国際電話経由の詐欺電話は経験がなかった。
ニュースであれだけ騒がれているのに、自分にはかかってこないのである。ちょっと残念にも思っていたし、何でも一度は経験しないとスキルアップにならない。

ということで、ちょっと考えて4コール目位でわざと出てみた。
男性の自動音声でNTTファイナンスを名乗る「料金未納」の案内だった。なんでも法的処置を取るそうだ。オペレーターに繋ぐ場合は1を押せとのことだった。
おぉ！これが有名な詐欺電話だ。とうとう自分にもやってきてドキドキしてしまった。

ここで電話を切るのが当たり前だが、ドキドキしながら、「1」を押してみた。詐欺師とのご対面だ。すると電話の呼び出し音に変わった。
1～2分だろうか？待ってみた。どうやら他の詐欺電話で忙しいらしく残念ながらオペレーターに繋がらなかった。この辺で面倒になったので電話は切った。反応はしてみたので折り返しの詐欺電話があるかもしれない。

もう20年以上前だろうか、携帯電話関連の仕事をしていたことがある。まだ各社携帯電話の新製品発表が半年ごとにあった頃だ。市販はされていないが研究開発用というかコンセプト機というか、そんな感じの携帯電話のアプリ開発である。
この携帯電話だが通信だけでなく、音声通話も可能だった。携帯電話会社曰く電話が鳴るかもしれないが、出なくてもいいということだった。
？？？という感じだったが、後で分かった。いわゆる事故電話という奴である。
前の番号の持ち主が色々やらかしており、ありとあらゆる迷惑電話がかかってくるのである。知らずにこの番号を割り当てられた人は気の毒に感じるほどだ。

何で分かったかというと「出なくてもいい」=「出てもいい」ということだ。自分の携帯番号では無いし、何かあっても携帯電話会社の契約である。非常に安心して迷惑電話を楽しめた。
回収会社と思われる方からは「アダルトサイトの未納金」の案内もあったし、闇金と思われる電話には「お前ぶっ○すぞ！」とかも言われた。他にも色々あったが、覚えていられないほどだった。
おそらくこちらは詐欺ではなく本物の電話だとは思うけど。。。

そんな感じで一応訓練はされているつもりなので、オペレーターの数を増員して是非またかけてきてもらいたい。