若い時から愛飲していたウイスキー「余市」の旧ラベルである。
2014年9月のマッサン人気で手に入りにくくなり、2015年8月にそのまま終売となってしまったウイスキーだ。
売れたのは、おそらく「余市」という名前が付いていて一番安いウイスキーだったからだと思われる。ウイスキー人気が高まったのは嬉しかったが、手に入らなくなったのは想定外だった。
一つの蒸留所で作ったものを「シングルモルト」といい、余市蒸留所のみでできたウイスキーを「余市」と名付けている。また仙台に兄弟の蒸留所があって、そちらは「宮城峡」だ。さらに「余市」と「宮城峡」をブレンドしたものが「竹鶴」として販売されている。
ウイスキーで「10年」などと表記があるものがあるが、ちょうど10年経ったものではない。味を調えるため、いろんな年代のウイスキーの樽をブレンドして製品にしているのだが、最低10年以上寝かせたものを使用している。もしかしたら30年寝かせた樽も使用しているかもしれないのだ。
ただしこのウイスキーは「ノンエイジ」と呼ばれ年数は関係ない。ウイスキーの色が付いたら出荷されているようなものだ。年代物のウイスキーと比べれば、色味が薄いのがわかる。ただ年数にしては樽の香りを楽しめる。
人気になったはいいが、ウイスキー作りは時間がかかるため、すぐに増産できるものではないのだ。そのため10年近くたった今でも品薄状態は続いている。もしかしたらあと10年続くかもしれない。
このウイスキーは常に多めに在庫していたため、運よく自宅に残っているものだ。1本1,200~1,300円くらいで買っていた記憶がある。
はっきり言って安酒なので昔はスーパーの棚に埃をかぶった状態で在庫されていた。それが突然品薄となり終売まで在庫争奪戦に参加したが1本しか手に入らなかった記憶がある。
今このお酒を手に入れようとすると、プレミアムがついており1本15,000円~20,000円以上する様な、貴重なお酒になってしまった。
正直に言うと、そこまでの価値はない。適当に水割りかハイボールで気軽に晩酌を楽しむお酒だ。
最終的にその金額を出しても飲みたい人がいるわけで、投資目的に購入する人がでてきてしまっている状況だ。
自宅に似た様なウイスキーがまだあるが、いくら値上がりしても売却するつもりはない。
酒は飲んでなんぼだ思っている。
ただ手に入らない酒を開けるのは、なかなか勇気がいるものである。
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